~Society5.0時代に向け、共創と人材流動性を支える新たな人材育成モデルを創出~
株式会社豆蔵(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:中原徹也、以下 豆蔵)は、株式会社デンソー(本社:愛知県刈谷市、代表取締役社長:林 新之助、以下 デンソー)が推進する高度なスキルを有するソフトウェア人材の認定制度「SOMRIE®認定制度(ソムリエ)」の構築を支援してきました。2025年11月以降、両社はこの取り組みをさらに発展させ、モビリティ業界を起点にIT業界や関連分野へと広がる、業界横断型の人材育成プラットフォームの形成を共に推進してまいります。
SOMRIE®認定制度は、モビリティ・IT業界の変化に対応し暗黙知と形式知を自在に使い進化させる高度なスキルを有する人材を認定する制度であり、Sophisticated Outline Master Revolutionary Impressive Enthusiasmの頭文字から名付けられました。
豆蔵はこれまで、モビリティ産業をはじめとする幅広い分野でソフトウェアエンジニアリング支援やDX推進に携わり、特に人材育成と開発プロセス改革に強みを発揮してきました。さらに、教育研修サービスや人材育成体系の構築を長年提供してきた経験を背景に、制度設計から評価・運用・改善まで一貫した支援を提供できることが特徴です。本取り組みにおいても、こうした専門性を活かし、デンソーの先進的な挑戦に貢献しました。
■背景
CASEや電動化の進展により、自動車開発におけるソフトウェアの重要性は飛躍的に高まっています。さらにSociety5.0の実現に向けては、新価値創造領域、マネジメント領域、開発技術領域、開発を支える専門技術領域において活躍できる、多様な能力を備えたエンジニアの育成が不可欠です。この課題に対応するため、デンソーはSOMRIE®認定制度を構築、導入しました。SOMRIE®認定制度は、エンジニアに求められる多様な能力を体系化しており、実務に基づいた能力評価と、教育研修や業務アサインを組み合わせることで、個人のキャリア形成と組織の事業戦略を結び付ける仕組みを実現しています。社員一人ひとりが高度な能力の修得を目標に成長し、組織を超えて必要とされる場で活躍するための人材最適配置の実現のために、今後SOMRIE®認定制度を産業界に広め、産業界全体のソフトウェア人材不足を解決することが重要と考えられています。
デンソーのSOMRIE®認定制度についてはこちら:SOMRIE SALON
■豆蔵の貢献
豆蔵は制度立ち上げの初期段階から、産業界でソフトウェア開発の知見を有する企業で構成した制度設計プロジェクトの一員として参画し、以下の具体的な役割を担いました。
- 制度設計支援:16ケイパビリティの定義策定に参画し、次世代エンジニア像の体系化を支援。
- 認定支援:スキル認定のアセッサーとして参画し、エンジニアのスキル認定を支援。
- 運用・改善支援:制度文書や運用ガイドラインを策定し、制度改善のしくみ構築を支援。
- 国際規格対応支援:ISO/IEC 17024認証取得に向け、運用や組織のマネジメントシステム整備を支援。
これらの活動を通じ、豆蔵は制度の実効性を高め、SOMRIE®認定制度がデンソー社内に浸透し、国際的に通用する人材認証制度へと発展するための基盤づくりに大きく貢献しました。
■未来への展望
SOMRIE®認定制度は導入から3年以上が経過し、デンソー社内で定着。エンジニアの能力開発や客観的評価に活用されるとともに、ISO/IEC 17024に準拠した制度設計も進展し、国際的に信頼される人材認証制度としての基盤が整いつつあります。
今後、豆蔵はデンソーをはじめとする産業界のパートナーと連携し、SOMRIE®認定制度を起点とした業界横断の人材育成プラットフォームの構築を推進していきます。共通言語としての能力定義や客観的スキル認定、人材データ活用の仕組みを広く展開することで、エンジニアのキャリア自律を促進し、企業の枠を越えた人材交流・共創を実現します。
こうした取り組みは、モビリティ・IT業界のみならず、日本の産業全体の競争力強化に寄与するものです。豆蔵は、SOMRIE®認定制度で培った知見を活かし、人材育成体系の設計支援、教育カリキュラム開発、人材データ活用のDX推進を通じて、共創型の人材育成エコシステムの形成に取り組んでまいります。豆蔵は、モビリティ産業における人材育成の標準モデルをリードしつつ、自社の教育サービス、DXコンサルティング、プロセス改革支援といった事業を拡大し、人材育成と競争力強化を支援するパートナー企業としての役割を一層強化してまいります。